2013年10月31日

オレたちバブル入行組 / 池井戸 潤

オレたちバブル入行組オレたちバブル入行組
池井戸 潤

文藝春秋 2004-12-10
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本紹介 from Amazon

ドラマ『半沢直樹』原作本! (TBS日曜劇場7月7日~)

大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。そんな世代へエールを送る痛快エンターテインメント小説。



世間ではものすごい人気のドラマだったようですが、私は見ていませんでした。
しかしながらグロービス経営大学でも話題になることが多く、授業でも軽く触れられたりします。

なかでもアカウンティング基礎では よく話題にでます。

本書は銀行の話で、粉飾決算の話題が出てくる。
つまりは会計(アカウンティング)について触れられている。

そこでアカ基礎の先生は、「キャッシュフロー計算書」さえ見れば粉飾は一発で見抜けた、と笑っています。
もともと銀行員だった先生は ドラマではなく、財務諸表についても触れている原作を読むことを薦めてくれました。
それが本書を手に取った1つの理由です。

もう1つ理由がありまして、それは池井戸 潤さんの別作品である、「下町ロケット」が好きだから。
こちらも会計的な論拠がしっかりとした内容で、すごく面白かった。
もともと「半沢直樹」の原作が池井戸 潤さんだったことは知らなかったのですが(え)
書店に行って池井戸 潤さんの名前を見たとき、「これは買おう」と即決しました。



さて、そんな訳で通勤中に読んでいたのですが・・・・

恐怖を感じました。

ドラマとどこまで相関があるのかわかりませんし、
ドラマはもしかして もっとエンターテイメント性を押し出しているのかもしれませんが、
原作を読む限り、半沢直樹の非情で冷酷な様がまざまざと見せつけられるようでした。

もちろん、「倍返し」に代表されるように半沢直樹自身も追い詰められています。
悪いのも罪を犯したのも半沢直樹と敵対する人間です。(ネタバレはしないよう記載します)

しかしながら その敵対する人間に同情してしまうぐらい、
徹底的に非情になる半沢直樹に私は恐怖心さえ抱きました^^;

その代表的な半沢直樹の台詞がこちら。


俺は基本的に性善説だ。相手が善意であり、好意を見せるのであれば、誠心誠意それに応える。だがやられたらやり返す。泣き寝入りはしない。十倍返しだ。そして、潰す。二度と這い上がれない様に。(P290)



そして、考え過ぎかもしれませんが、
この内容に日本の多くの人が面白いと関心を持った点も 少し怖い想いがあります。

敵対する人を徹底的にこらしめる様を面白いと共感している人が沢山いるということは、
どこか そうした仕打ちを楽しんでいる人々が沢山いるのかなぁと。
(もちろんどこに面白さを感じているかはわかりませんし、憶測でしかありません)

悪人は懺悔し、償う必要があるのはわかっています。
しかし かといって悪人も人です。

9.11の事件を起こした主犯格がアメリカ軍が成敗した時がありました。
その時の報道は「正義は勝つ」と皆が喜ぶような絵。
相手が悪いのもわかっているのですが、だからといって人を殺して歓喜するのは違和感を感じずにはいられませんでした。
悪人には悪人の人生があり、正義があり、家族があった。
その家族のことを思うと私は悲しい気持ちになってしまいます。

それに近い感覚を私は半沢直樹に感じています。

正直原作を読む前まではドラマは見るつもりはなかったのですが、
一体何がそこまで多くの人を魅了したのか気になるので 時間を見つけてみていきたいなと思います。

ちなみにですが、会計の先生にオススメされたのですが、
そこまで会計的な話はなかったことをここに記しておきます。笑

One more thing.

会社員から一念発起して起業する人の一つの指針となるフレーズを記載しておきます。
自分への忠告も兼ねて。


元銀行員の経歴を生かして独立するのであれば、本や雑誌に寄稿し掲載されるほど「書ける」か、何度かはある講演の機会を逃さずリピーターが来る程「話せる」か、あるいはその両方がなければならない。だが、そんな能力のある銀行員はそうそういるはずもなく、にわかコンサルタントは、看板倒れに終わるのがオチだ。そもそも、それぐらい能力のある人間なら、銀行にいても成功している。(中略)独立や起業したといえば聞こえはいいが、仕事がなければ失業者と同じだ。(P212)



特に後半のフレーズはしっかりと胸にとどめておきたいですね。

私が好きな池井戸 潤の「下町ロケット」はこちら。
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池井戸 潤

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参考:グロービス経営大学院でのMBA取得への道【書籍一覧】




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posted by ニーシェ at 09:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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